仕事に行きたくないあまり、突発的に「事故に巻き込まれたことにしちゃえー」と会社に連絡してしまいがちです。
・「すみません、出勤途中に自動車とぶつかっちゃいました。大したことはないのですが病院に行ってくるので休ませてください」
・「自転車とぶつかってしまってケガをしてしまいました。」
・「転んでしまい足が痛くて動けません。休ませてください」など
確かにケガはズル休みをする理由として仮病よりも説得力があるように思います。なぜならケガだからです。クルマに轢かれてしまったと言っているのに「ふざけるな、根性で出社しろ」という管理職は稀でしょう。
ですが、交通事故やケガを理由にした欠勤には大きな落とし穴があります。結論から言うと、全くおすすめできない部類に入ります。無難に風邪でズル休みをしたほうがよろしい。
「ズル休みに交通事故やケガを理由にしてはいけない2つの訳」を下記で紹介していきましょう。
1. 出退勤時におけるケガは労災扱いである
一番の問題は「出退勤途中の事故は労働災害(労災)扱い」であるということです。
労災保険(労働者災害補償保険)は従業員を1人でも使用している事業所には加入義務があり、労災の手続きは会社と保険会社の間で行われます。労災はアルバイトや正社員に関係なく、従業員であれば誰でも適用範囲内となります。会社は労災発生を労働基準監督署に報告する義務があります。
すなわち、ほんの思いつきで「出勤途中で事故に遭っちゃいましたー」や「転んでケガをしちゃいましたー」と会社に連絡を入れてしまうと、特に福利厚生がシステム化されているしっかりした会社であれば「労災の手続きを行うから『事故証明書(警察が発行)』と『診断書(病院が発行)』を提出せよ」と後に連絡が来て仰々しい事態に陥ってしまうということです。
私たちに目的はただ単にズル休みをしたかっただけ。それなのに労災扱いとなってしまい、会社と保険会社と警察と病院と労働基準監督署を巻き込んでお金の話になるなんて斜め上の展開です。
既に上記のような事態に陥ってしまった人のために本稿の最後で対処法を述べますが、出勤途中の事故やケガを理由にズル休みをすることは全くおすすめできません。
2. ケガのズル休みはバレやすい
「出退勤途中の事故やケガは労災扱い」であるということは「休日にケガをしたということにすればいいのではないか」と思うでしょう。そう、休日であれば労災適用外ですので労災保険会社や労基署が出てくる余地はありません。
しかし、問題になるのは「ケガのズル休みはバレやすい」ということ。ケガとは外傷のことです。ケガや事故によって休んだのに、外傷が全くないというのは不自然な話です。松葉杖をつきながら出勤してもいいでしょうけれど、まずその松葉杖をどこから調達してくるのかという問題もあります。
仰々しい嘘はいつかバレるものです。仕事を休むくらいのケガということは、それなりに深刻なケガでなければならないはずです。嘘をつく時の鉄則は「1.事実を交えながら」「2.小さく嘘をつく」ことです。ケガでズル休みをするための嘘はあまりにも事態が大きすぎ、バレるリスクが高いと言わざるを得ません。
ちなみに私の知り合いには「休日にクルマにはねられた」と嘘をついて会社を3日間程休み、両足を包帯でぐるぐる巻きにして出勤してきた者がいます。実際にはその3日間は旅行に出かけていたようなのですが全くバレていないようでした。
ケガや交通事故によるズル休みはここまでしなければならないという実例でしょう。連休を取得できるというのは大変に魅力的ですので、リスクを承知でならやってみる価値はあるかもしれません。
但し、病気やケガを理由として「公休日を含めて4日間以上連続で欠勤」してしまうと、社会保険における傷病手当金の受給対象となってしまいます。これも福利厚生のしっかりしている会社であれば、「申請用紙に医師に一筆貰えれば傷病手当金が受給できるから提出しなさい」とおせっかいをされる可能性があります。
すなわち、連休をする場合、3連休までにとどめておくことが推奨されます。
おまけ:既に「出勤途中で事故に遭った」と嘘を会社に申告してしまった場合の対処法
「1.出退勤時におけるケガは労災扱いである」にも関わらず嘘をついてしまって、会社から「労災の手続きをするので証明書を取って来てください」と言われてしまっている場合の対処法です。下記、Yahoo!知恵袋から転載します。
アイデアは伝えられますが、相手も事故も病院も嘘である以上は、調べれば確実にバレます。
「ズバリもう、どうしたらいいか」については、2択だと思います。1.泥沼にはまって最後にはバレる事を覚悟で嘘を塗り重ねる
2.すぐに嘘を説明して謝る会社がどこまで本気で対応するかは分かりませんが、嘘に嘘を塗り重ねる方法で
泥沼にはまり、調べられてバレる覚悟があるのであれば参考にして下さい。<説明例>
・バイクの運転手に「事故がばれると会社をクビになる」と泣きつかれたため
(または「無免許だった為」「点数が無くて免停になる為」等)
警察に届けて事故証明を取る事ができなかった。そのため今回は保険の適用は
今回は考えていない。罰金分も加害者に請求するので、会社には迷惑をかけて
申し訳ないが「当日欠勤」という形で対応をお願いする。・(質問者さんが)慌てて救急車を呼んだが、救急の隊員には自分で転んだ事にした。
被害者はたまたま近くに居た人、という事で救急の人に説明した。・治療費、その他の損失については100%を加害者が払うと一筆もらった。
(誰かに偽物を書いてもらう)オマケとして真実味を増すのであれば、、、
・本当に捻挫して通院する。
⇒実際にその状態になる上、レントゲンなど具体的な処置内容と治療費が分かる
・擦り傷を幾つか作っておく
⇒傷も直ぐには治らず、「かさぶた」などが出来るので本当に傷を作っておく恐らく、事故時に病院に行けば念のためレントゲンを撮り、骨や靭帯に損傷はないか、
等々を調べてもらう事になると思います。足以外に手や首なども後で痛くなる
可能性のある個所も見てもらう可能性があります。もし保険無しで10割負担で払うとなると、かなりの高額になります。
周りから「いくらかかったの?」「どんな処置したの?」とか色々と質問されるでしょう。それ以外にも「次の通院は?」「救急車の内装は?」とか聞かれそうな質問に対しては
筋の通ったそれなりの回答は準備しておいた方が良いでしょう。
これは恐らく完璧な方法ですが、逆に言えば、完璧にするためにはここまでやらなければならないということです。であれば、やはりズル休みには「ケガ」ではなくて「仮病」が推奨されるというのが本稿の結論です。「バレない!会社を休む時に使える鉄壁5つの理由・言い訳」を参考にして健やかに仕事を休みましょう。
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