当サイト「ズル休みドットコム」は会社の休み方を伝授する情報サイトですが、解析をしてわかることは、最もアクセスの多い曜日は「月曜日」であることです。正確に言えば、日曜日の夜からアクセスが急増、月曜日の朝にピークを迎えます。つまり、次のことがわかります。
「月曜日は皆、仕事に行きたくない」
また、土日月の三連休である場合、月曜日の夜からアクセスが急増して火曜日の朝にピークになります。つまり、次のことが言えるでしょう。
「休みの次の日は皆、仕事に行きたくない」
ズル休みの目標は「バレないこと」と「疲れが癒やされること」です。これらを踏まえて、適切なズル休みの取り方を「曜日」という観点から考えていきましょう。
「月曜日」がズル休みに向いていない3つの理由
1. ズル休みを疑われやすい
土日が休みで月曜日に出勤という場合、冒頭で述べた通り、月曜日は平日の中で仕事に行きたくない人の割合がダントツで多い曜日です。もちろん、データを持ち出すまでもなくそんなことは誰もが感覚でわかっているものです。つまりここから、「月曜日のズル休みは疑われやすい」という事実が導き出されます。
月曜日の欠勤は、たとえそれが本当に体調不良だったとしても「どうせ仮病だろ」と疑われたり、疑われなくとも「月曜日から休みやがって」という非難を呼び起こすものであると言えます。飛んで火に入る夏の虫。行きたくないのはわかりますが、わざわざそんな日にズル休みをするのは合理性に欠けるように思います。
2. 火曜日が憂鬱になるだけ
休日の次の日である月曜日に強く憂鬱になってしまうのは、仕事モードに気持ちを切り替えるのに労力を要するからです。その証拠に、業務内容は同じであるにも関わらず(月曜日にやりたくない仕事が集中しているわけではない)火曜日からはサイトへのアクセスは減っています。これは月曜日に出勤したことで、少なからず仕事モードに気持ちが切り替わったからであると考えられます。
であれば、月曜日に仕事を休んで土日月の三連休にしてしまうことによって、その次の火曜日の出勤がさらに憂鬱になってしまうことが考えられます。憂鬱な月曜日の代替が憂鬱な火曜日になっただけ。
もちろん、三連休をして気持ちが健やかにリフレッシュされることも考えられますので一概には言えないところではありますが、月曜日に休む場合、その次の日の出勤を視野に入れることは要請されるでしょう。
3.「持続時間の無視」の法則
行動経済学の祖とされノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンは、人の心理に「持続時間の無視」というバイアスがかかっていることを発見しました(参考文献『ファスト&スロー』ダニエル・カーネマン)。
端的に言えば、「1週間の休暇」と「2週間の休暇」では私たちは「2週間の休暇」の方が圧倒的に幸福感を得られると考えがちですが、実際に体験してみると「1週間」も「2週間」も幸福度はそれほど変わらないということです。休暇の「持続時間」は感情にそれほど影響を与えない。それが「持続時間の無視」です。
もちろん、「1日の休み」よりは「2連休」の方が嬉しいし疲れも取れるでしょう。だけど、「2連休(48時間)」と「3連休(72時間)」という持続時間の違いは私たちの幸福感にとってどれだけの違いがあるだろうか、というのがここにおける問題提起です。
「2連休」でも「3連休」でも得られる幸福度が変わらないのであれば、月曜日を休みにして3連休にするよりは、週の真ん中の「水曜日」にズル休みをして休みの回数を増やしたほうが充実感が得られるのではないでしょうか。
おすすめが「水曜日」である3つの理由
そう、本稿におけるおすすめのズル休みは「水曜日」です。月曜日がおすすめできないのと対照的な理由ですから、簡単に説明していきましょう。
1. バレにくい
週の真ん中に忽然と現れた欠勤について咎める人はあまりいないでしょう。なんなら「月火と体調が悪い中、無理して仕事をしていたのかもしれない」という配慮さえしてもらえることができる可能性があります。
水曜日のズル休みは計画性の賜物です。人はついつい目先の利益にとらわれて衝動的に月曜日を休んでしまいがちですが、賢者は理性と計略を駆使します。それが水曜日のズル休みというわけです。
ちなみに、月曜日の憂鬱はなかなか強力で抗いがたいものであると言えますが、その月曜日の時点で水曜日をズル休みすることを決めてしまっておくと憂鬱は半減されます。「あー行きたくないな。だけど、今日と明日行けば水曜は休みだ。たった二日間だから行くか」と。
2. 休日の頻度が増える
上述の「持続時間の無視」から考えれば、重要なのは「休みの長さ」ではなく「休みの頻度」であることが推測されます。つまり「土日月」よりも「土日と水」のように分割して休日を取得したほうが幸福度を高めることができるのではないでしょうか。
連休明けなどに「休みすぎて疲れた」という意見が散見されることからも、このことは有力な見解であるように思います。
3. 2日出勤して休みという幸福
生物としての人はそもそも5日連続で働くという行為に適応できるようにはできていない、という説があります。月曜から金曜までの5連勤はそれ自体がストレスであるということです。
そこに「水曜日の休日」という福音がもたらされます。水曜日をズル休みすることによって一週間が「月火」と「木金」という二つのブロックにわけられることになります。月曜日が憂鬱なのは、そこから金曜日まで地獄の5連勤が待っているからです。だけど、たったの2連勤なら苦痛が少なく最大のパフォーマンスを発揮して働けるような気がしてきませんか。
その他の曜日のメリット
というわけで、本稿におけるおすすめは「戦略的に水曜日にズル休みをする」ことですが、他の曜日についても簡単に言及して締めくくりたいと思います。
火曜日のズル休み
火曜日のズル休みはとても微妙です。なぜなら、休みたいという需要がまだまだ多い曜日なのでバレやすい上、仮に火曜日を休んだとしても水木金の三日間も出勤しなければならないからです。
火曜日のズル休みは「月曜日に頑張って出勤をしたが、やっぱ無理、限界」という時にこそ発動しましょう。少しでも精神的に余裕があるならもう一日だけ頑張って出勤し、水曜日に愉楽をとっておきましょう。
木曜日のズル休み
敢えて水曜日をスルーして木曜日に休むという戦略です。当サイト「ズル休みドットコム」では水曜日の次にこの「木曜日」を推薦しています。わざわざ週も終わりかけの木曜日にズル休みを発動する者なんて殆どいないのでバレにくい上、週をきちんと分割できているので「頻度」としての休みを増やすという要件にも合致しています。
金曜日のズル休み
金曜日に休むことは、金土日と三連休にすることができるというかけがえのないメリットがあります。但し、同様の謀略を働こうとしている者は多いと予想される上、金曜は週の終わりのために業務が煩瑣になりがちでなかなか休めないという事情もあるでしょう。
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